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こんにちは!みやびです。
私は、小学校2年生から大学4年生まで15年間、本気でプロサッカー選手になることを目指してサッカーに取り組んで来ました。残念ながら夢は叶いませんでしたが、その過程でプロサッカー選手になる人間とそうじゃない人間の違いを最終的に掴むことが出来たと自負しています。そして、社会人になってからも、日々サッカーに関する最新の情報を集め、研究しています。「凡人」だからこそ、分かったことがあります。それは「才能やコツ」は明確に言語化できるということ、故に「天才」のプレーは十分に再現できるということであります!サッカーが自分の人生をより良くしてくれた。そう思うからこそ、全てのサッカー関係者に、自身のポテンシャルを最大限に生かした上で、サッカーを楽しんでもらいたい、夢を追いかけてもらいたい。そう強く願っています。自身の発信内容が、皆さんのサッカー人生に少しでも役立てば、本当に嬉しく思います。
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さて、今回は、昨今のユース年代において無類の強さを誇っている「青森山田高校のサッカー」をテーマに記事を書きたいと思います。
先日の1月8日(この記事の初稿は2024年1月20日)、第102回全国高校サッカー選手権大会の決勝が国立競技場で行われ、青森県代表の青森山田高校と滋賀県代表の近江高校が対戦しました。 試合は青森山田高校が3-1で見事に勝利し、2年ぶり4度目の優勝で幕を閉じました。
因みに、同試合の公式入場者数は5万5019人と発表され、5万5000人を超える観客が国立競技場に集まりました。この入場者数は、決勝が「成人の日」に固定された2002年度大会以降では、埼玉スタジアム2002で行われた第98回大会の静岡学園対青森山田の5万6025人に次ぐ2番目の記録となったそうです。
その時も青森山田高校の試合でしたね。注目度の高さを物語っています。
そんな中で、優勝を決めた青森山田の戦術について、SNSを中心に賛否両論が繰り広げられているそうです。そこで、今回は昨今の青森山田高校のサッカーについて、自身の考えを綴りたいと思います。
全てのサッカー関係者はもちろん、サッカーに関係しない方であっても、より多くの方々に是非とも読んで頂きたい内容です!
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青森山田高校のサッカーに関する賛否両論
という訳で、いきなりですが、青森山田高校のサッカーについての賛否両論の中身について、まずは確認していきたいと思います。
そもそもですが、青森山田高校のサッカーは今年に限らず、近年、毎年のように話題に挙がっているような気がします。一体どういった論争が起きているのでしょう。
論争の中身をみていくと、「ロングスローばかりでつまらない」「キン肉マンサッカーで全然面白くない」など批判の声が多く挙がっているようです。ただ一方で、「ロングスローやフィジカルを生かすサッカーも立派な戦術」という声や「ルールの範囲なのだから全然良いと思う」といった擁護の声も挙がっています。
繰り返しですが、このような議論は黒田前監督時代にも度々起こっており、今に始まったことではありません。
一方の近江高校のサッカーはどんなものであったかというと、細かいパスやドリブルを生かし、選手が流動的にポジションチェンジを行うサッカーで、青森山田とは全く異なるスタイルでありました。近江のようなテクニカルなサッカーと、青森山田のようなフィジカルを生かしたサッカーは、どちらも立派な戦術ではありますが、世論的には青森山田高校のサッカーはどうなんだって声が多い形でしょうか。
なぜならば、仮に賛同の声が多いとなると、恐らくここまでの話題にはなっていないと思うからです。
このように考えていくと、青森山田高校のサッカーに否定的な人は一定数(割と多め)で存在していると考える方がよりリアルなのかもしれません。
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直近10年間の高校サッカー選手権のTOP3
続いて、直近10年間の高校サッカー選手権の上位3校を振返ってみましょう。青森山田高校がいかに最強かがお分かり頂けると思います。
具体的には、2014年度大会から先日の2023年度大会迄の10年間を振返ります。
●2023年度 102回大会
①青森山田(青森) ②近江(滋賀) ③市立船橋(千葉)、③堀越(東京A)
●2022年度 101回大会
①岡山学芸館(岡山) ②東山(京都) ③神村学園(鹿児島)、③大津(熊本)
●2021年度 100回大会
①青森山田(青森) ②大津(熊本) ③高川学園(山口)、③関東第一(東京B)
●2020年度 99回大会
①山梨学院(山梨) ②青森山田(青森) ③帝京長岡(新潟)、③矢板中央(栃木)
●2019年度 98回大会
①静岡学園(静岡) ②青森山田(青森) ③帝京長岡(新潟)、③矢板中央(栃木)
●2018年度 97回大会
①青森山田(青森) ②流通経大柏(千葉) ③尚志(福島)、③瀬戸内(広島)
●2017年度 96回大会
①前橋育英(群馬) ②流通経大柏(千葉) ③矢板中央(栃木)、③上田西(長野)
●2016年度 95回大会
①青森山田(青森) ②前橋育英(群馬) ③東海大仰星(大阪)、③佐野日大(栃木)
●2015年度 94回大会
①東福岡(福岡) ②国学院久我山(東京A) ③星稜(石川)、③青森山田(青森)
●2014年度 93回大会
①星稜(石川) ②前橋育英(群馬) ③流通経大柏(千葉)、③日大藤沢(神奈川)
やはり際立つのは、青森山田高校の強さでしょう。直近10回のうち、実に7回もベスト4以上(3位以上)の成績を収めています。次に多いのが、流通経大柏、前橋育英、矢板中央で3回。続いて、2回というのが、大津、星稜、帝京長岡の3校。2位にダブルスコアですから、青森山田高校の1強時代といって過言ではないのかなと思います。
必ず、毎年選手の入替えが行われる学生スポーツにおいて、毎年のように、全国大会で3位以上の成績を収めてくる、この安定感抜群の強さは本当に目を見張るものがあります。
因みに、前監督の黒田剛監督が100回大会(2021年度)の選手権終了後に退任をした為、2022年度の101回大会では、正木昌宣監督が選手権大会で初めて指揮を執りました。その時でさえ、ベスト8の成績を残していますので、あと1つ勝っていればベスト4。
仮にそうなっていたら、脅威の6大会連続での表彰台という成績だった訳です。結果だけを見れば、この数年の強さは頭一つ抜けていると確実に言えます。
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観た印象は「ラグビーチーム」のよう
続いては、実際の青森山田高校のサッカーはどういったものなのか、分析というレベルまで至っていないので、単純に私なりに感じたこと、感想を述べさせて頂きます。
何試合かを映像で見て思ったことは「まるでラグビーチームがサッカーをやっているよう」です。正直言って、サッカー自体に面白さは感じられませんでした。
近年の青森山田高校のサッカー部は部員数が200人を超えるとのことです。名門だと分かっていて入ってきている訳ですから、当然、入部してくる子供達は大なり小なり中学時代は活躍していた子達でしょう。
つまり、元々サッカーが一定レベル以上に上手く、恐らく身体能力も抜群に高い子達の集団なんです。ベースとしてそういった能力値の子供達が、雪国という過酷な環境の中で心身共に鍛え上げられ、フィジカルトレーニングによってラグビー選手のような筋肉をまとっている訳です。
まあ、普通に考えて、間違いなく強いことでしょう。強くないワケがないでしょう。もっと言うと、試合に出ている11人は、その中でも厳しい競争を勝ち抜いてきた11人です。全員がリスペクトに値します。
にも関わらずです・・やっているサッカーは面白くないんです・・
私が観た映像は、下記の2試合です。
●2022年プレミアリーグ VS前橋育英高校
●2021年MCCスポーツ第9回和倉ユースサッカー大会決勝トーナメント決勝戦 VS流通経済大柏高校
いずれの試合も、マイボールにしたら前線にボールを放り込む、セカンドボールを狙う、ロングスローを多用する、このような形を繰り返し、ただただ押し込んでいくサッカーを延々と行っていく。観ていて何も面白くないサッカー、イマジネーションの感じないサッカーを、まるでロボットのように繰り返し繰り返し行っていく。そのような印象を拭えなかったです。
攻撃だけじゃありません。ディフェンスの時も、やたらとファウルで止めるのが目立ちます。もちろん、サッカー的な判断として、そういうシチュエーションがあるのは百も承知です。ただ、そういう場面が余りに多いというか、そういう止め方に慣れてしまっている感じがします。
恐らく、本人たち的には、相手のフィジカルが弱いだけだという思いを抱いているでしょうが。高校生の大会ですから、それによってイエローカードが飛び交うようなことにはなりません。その後のリスタートで、ピンチになることも少ないです。だから、やり方としては確かに合理的なのかもしれません。ただ、それでは真の実力は身に付かないと思ってしまいます。
一方で、相手の前橋育英や流通経済第柏はロングボールを多用することなく、繋いでいくサッカーを展開しておりました。正直、観ていて楽しいし、特に、前橋育英のサッカーはインテリジェンスが十分に感じられるサッカーで素晴らしかったです。
とはいえ、対峙する11人全員があの鍛え上げられたフィジカルを武器に、前述のサッカーを展開して、フィジカル勝負でゴリゴリに前に出てきたら、高校生レベルではどうしてもフィジカル負けしてしまうのは仕方ないのかもしれません。
これが、私の正直な感想です。
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ロングスロー問題に関する見解
もう一つ、毎年のように話題になる「ロングスロー問題」についても触れておきましょう。
改めまして、ロングスローに関しては、否定的なもので「ロングスローばかりでつまらない」、肯定的なもので「ロングスローやフィジカルを生かすサッカーも立派な戦術」「ルールの範囲なのだから全然良いと思う」といった声が多いことは冒頭に触れた通りです。
これに関する私の見解は、「ルール違反でも何でもないですし、全く問題ない。これもサッカーの醍醐味の一つを形成しており、つまらなくも何ともない。」といったところでしょうか。
もう一つ、加えると、これに関しては、青森山田高校だけの話ではないので、彼らにフォーカスされること自体、お門違いなのかなと思っております。実際に2023年度大会において、私が観た数試合だけであっても、市立船橋高校など他の高校もロングスローを取り入れておりましたし、過去の大会を振り返っても、青森山田高校だけがやっていることではありませんので、ここはちょっと気の毒に思うところです。
事実、世界的に視ても、ロングスローは至るところで行われています。W杯の試合であっても、当たり前に行われておりますし、ホットな話題で言うと、2024年2月3日に行われた、アジアカップの「日本VSイラン」においても、イランの選手は執拗なまでにロングスローを放り込み、日本を苦しめました。
苦しめたという表現を裏返せば、それだけエキサイティングな場面が作られたということでもあります。解説の中で、元日本代表の内田篤人さんも話をされたおりましたが、ロングスローは蹴ったボールとは違い、落下地点が今一つ読みにくい、非常に対処が難しいものなのです。つまりは、チャンスを生み出しやすい一手であることは間違いありません。
ルールに則っているかつ有効な一手である訳ですから、良いだの悪いだのの論争はあまり意味がなく、日本代表だって取り入れるべき策の一つであると思いますし、少なくとも対処方法は万全にすべきです。
少々長くなりましたが、結論として、シンプルに言えば、「ロングスローは問題ないし、つまらなくもない」「青森山田高校だけにフォーカスされるのはおかしい」が私の見解となります。
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青森山田高校出身のプロ選手
最後に触れていきたいのは、青森山田高校出身で、その後にプロでも活躍している選手は一体何人いるのかという点です。この点にフォーカスしたいと思います。
基本的には、全国でTOPオブTOPに君臨し続けている高校ですから、プロ輩出者はもとより、その後にプロとして活躍されている方の数も、頭一つ抜けていて然るべきかなと思います。とりわけ、この数年はそうあるべきでしょう。
それでは、見ていきます。
初優勝を果たした2016年度大会以降に、プロになった主な選手達を見ていきましょう。
●2016年度 → 優勝
高橋 壱晟(千葉)、嵯峨 理久(いわき)、三國 スティビアエブス(岐阜)、高橋 秀典(山口)、佐々木 快(八戸)
●2017年度
郷家 友太(仙台)、蓑田 広大(八戸)、住田 将(松本)、鍵山 慶司(琉球)
●2018年度 → 優勝
天笠 泰輝(群馬)、バスケス バイロン(町田)、三國 ケネディエブス(福岡)、飯田 雅浩(東京V)、二階堂 正哉(YS横浜)
●2019年度 → 準優勝
武田 英寿(水戸)、得能 草生(水戸)
●2020年度 → 準優勝
藤原 優大(町田)、安斎 颯馬(早稲田大学 → 2025年~FC東京)
●2021年度 → 優勝
松木 玖生(FC東京)、宇野 禅斗(町田)
●2022年度 → ベスト8
プロ内定者ゼロ
●2023年度 → 優勝
プロ内定者ゼロ
いかがでしょうか。意外に多かったですか?少なかったですか?
知っている選手は何人いましたか?活躍している選手はたくさんいましたでしょうか?J1の選手は何人いましたか?
2016年度、2018年度こそ総勢5名をプロに送り込んでいるものの、「最強」青森山田高校とは裏腹に、近年はJ内定者が減少傾向です。直近2年間に至ってはゼロです。
つまり、これが、プロの見方なんだと思います。事実として。
因みに、同校で、最も活躍している選手は、間違いなく「柴崎岳選手」であると思います。W杯にも出場し、彼が一番の出世頭でしょう。ただ、皮肉にも、彼のプレーは今の青森山田っぽくないです。
そういう意味では、飛ぶ鳥を落とす勢いであった「松木久生選手」も今後ちょっと危ういのかなと感じている今日この頃であります。A代表に呼べなんて声もありますが、まだまだそのレベルではないように感じていますし、ちょっと伸び悩んでいるようにも見受けられます。
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結論:青森山田高校のサッカーは・・・
これまで、色々な角度から、青森山田高校のサッカーについて考えてきました。
世の中的に、青森山田高校のサッカーについて賛否両論がある訳ですが、私なりの結論としては、近年これだけの結果を出しているけれども、やっているサッカーは間違いなく楽しくないということです。
そして、結果と反比例するかのように、プロ輩出者も減っているし、プロの世界に進んだとしても、ここ数年の間、目覚ましい活躍をしている選手は少ないということであります。こんなにも強いのに、こんなにも最強なのに、なんか不思議に思いますよね。
でも、摩訶不思議なことなんか何もなくて、プロの見方からしたら、至極当たり前の結果なんだと思います。サッカーの中身を見れば、そう思わざるを得ません。
高校でサッカーを完結させることを前提とした「良い思い出作り」「人間形成」ということなら青森山田高校でサッカーをやる意味は大いにあるかと思いますが、高校生活のその先に「プロ」を見据えているのであれば、そこへの進学はプロへの近道ではなく、考える余地は他にもあるかと思います。
サッカーインテリジェンス、体の使い方含めて、別のアプローチはあることでしょう。
以上が、青森山田高校に対する昨今のSNS上での議論を受けて、私が考えたことでした。
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さいごに
最後まで読んで頂き、有難うございます!
今回は「青森山田高校のサッカー」というテーマの記事でありました。いかがでしょうか。何を言ってんだかという感じでしょうか。それとも一理ありましたか?ひとまず、私の言いたいことが幾分でも伝わって頂けたなら幸いです。
この記事を一体何人の方が読んでくださるかは分かりませんが、この内容を受けて、また盛り上がりが起こってくれたら嬉しく思います。今年2024年や来年以降の青森山田の動向にも注目したいと思います。
まずは、この記事を見つけ、読んで下さり、本当に有難うございました。
また、この他にも参考になる記事があるかと思います。
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これからもこのブログを宜しくお願い致します!
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